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健康保険(公的医療保険)

こんにちは。

ジェイアイシー九州の﨑野・木内です。

定期的に、障がいのある方々のご家族や福祉に携わる皆さまにお役立ていただける内容をテーマに、情報をお伝えしております。

前回は「メンタルヘルス」をテーマにご案内させていただきました。

今回のテーマは「健康保険(公的医療保険)」です。

風邪をひいたり、ケガをした時に、病院を受診すると思います。

窓口で提出する保険証。それこそが、皆さんが保険に入っているからこそ発行されている保険証です。

この保険は「健康保険」と表現することもありますが、これは「公的医療保険制度」へ加入しているということになります。

 


◇日本の公的医療保険制度について

まず、日本の「公的医療保険制度」についてです。

日本の公的医療保険制度は、「国民皆保険制度」です。

「国民皆保険制度」とは、全ての国民が公的医療保険に加入し、全員が保険料を支払うことでお互いの医療費を支え合う制度です。

ケガや病気の際の医療費は実際の費用のうち1~3割のみを自己負担します。

日本では1955年頃まで、農業や自営業者、小規模な企業の従業員等、国民の約3分の1に当たる約3000万人が無保険者で、社会問題となっていました。しかし、1958年に国民健康保険法が制定され、1961年に全国の市町村で国民健康保険事業が始まり、国民全員が保険医療を受けられるようになりました。

諸外国では必ずしも「国民皆保険制度」が実施されているわけではありません。公的医療保険がなく民間医療保険を自分で選び加入する場合もあります。また、公的医療保険制度であっても償還式で医療費は病院受診時に全額支払い、後に返金される国もあります。

保険証を病院に提示し、窓口での支払いが1~3割の小負担である日本は、安定した医療制度を運営していることになります。

また、日本の公的医療保険には「フリーアクセス」という特徴もあります。

これは医療機関・医師を自由に選択できるということです。

日本では当たり前のことですが、諸外国では登録医師(かかりつけ医)が決まっており、原則として最初はかかりつけ医を受診すると定められている場合もあります。

日本では患者自らがその都度、医療機関・医師を自分で調べて自分で選んで受診ができます。

 


◇公的医療保険の種類について

加入する公的医療保険は働き方や年齢で異なります。

公的医療保険は大きく3つに分かれます。

それぞれの内容についてみていきましょう。

国民健康保険

自営業や農業を営む方、専業主婦、年金生活者、無職の方等、特定の企業に属さない方は自治体を通じて国民健康保険に入ります。つまり、健康保険(被用者保険)、後期高齢者医療制度に入っている方、生活保護を受けている方以外は、国民健康保険に加入します。

都道府県及び市町村が保険者となる市町村国保と、業種ごとに組織される国民健康保険組合から構成されています。

後期高齢者医療制度

高齢者の医療費負担を軽減するために設けられた公的医療保険制度です。原則75歳以上の方が加入する制度で、窓口負担が1割になります。また、一定の障がいを持つ65歳以上の方も本人が希望すればこの制度に加入できます。

健康保険(被用者保険)

会社員・公務員等、その扶養家族を対象とした制度です。

健康保険(被用者保険)は、特定の企業に属する従業員や、国家公務員や地方公務員、教職員等が加入する公的医療保険です。また、その扶養家族も入ることができます。

主に以下の4つに分かれます。

●健康保険組合   大企業の被用者を対象とした健康保険

●全国健康保険協会健康保険(協会けんぽ)   中小企業の被用者を対象とした健康保険

●船員保険   船員が対象

●共済組合   公務員が対象(国家公務員・地方公務員・教職員等)

保険料は、被用者の4月から6月の給与の平均額(標準報酬月額)をもとに算出し、その年の9月から翌年8月まで適用されます。保険料の全額が自己負担となる国民健康保険とは異なり、所属する事業主と被用者で折半する「労使折半」が適用されます。

また、健康保険は被用者と生計を一にする扶養家族(配偶者や親、子等)の加入も可能です。


◇公的医療保険の給付の種類について

では、公的医療保険の給付の種類です。

◎「療養の給付」

健康保険の被保険者が業務以外の事由により病気やけがをしたときは、健康保険で治療を受けることができます。

◎「傷病手当金」

傷病手当金は、病気休業中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、病気やけがのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。

※「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」では給付されません。

◎「出産手当金」

被保険者が出産のため会社を休み、その間に給与の支払いを受けなかった場合は、出産の日(実際の出産が予定日後のときは出産予定日)以前42日(多胎妊娠の場合98日)から出産の翌日以後56日目までの範囲内で、会社を休んだ期間を対象として出産手当金が支給されます。

◎「出産育児一時金」

健康保険や国民健康保険の被保険者等が出産したときは、出産育児一時金が支給されます。

◎「埋葬料(埋葬費)」

被保険者に生計を維持されていた人に、「埋葬料」として5万円が支給されます。被保険者に生計を維持されていた人がいないときは、実際に埋葬を行った人(費用を支払った人)に、「埋葬費」として埋葬に要した費用(上限5万円)が支給されます。

◎「高額療養費」

医療費の家計負担が重くならないよう、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が

1か月(1日から末日まで)で上限額を超えた場合、その超えた額を支給する

「高額療養費制度」があります。

上限額は、年齢や所得に応じて定められています。

 


◇障がいのある方の医療について

障がいのある方の医療については各県・各市ごとに助成の制度が設けられています。

各ホームページをご確認ください。

福岡県

重度障がい者医療費支給制度のご案内/福岡県庁ホームページ (fukuoka.lg.jp)

佐賀県

重度心身障害者医療費助成について/佐賀県 (saga.lg.jp)

長崎県

福祉医療/長崎県 (pref.nagasaki.jp)

大分県

重度心身障がい者(児)医療費助成制度のご案内/大分県ホームページ (pref.oita.jp)

熊本県

重度心身障がい者医療費の助成/熊本県ホームページ (pref.kumamoto.jp)

宮﨑県

宮崎県/障がい者の医療費負担について (miyazaki.lg.jp)

鹿児島県

重度心身障害者医療費助成制度/かごしま子ども在宅療養ナビ「そよかぜ」/鹿児島県小児在宅療養支援ウェブサイト 鹿児島県子ども家庭課 (soyokaze-kagoshima.jp)

沖縄県

【お知らせ】重度心身障害者医療費助成制度(自動償還)|沖縄県公式ホームページ (pref.okinawa.jp)

 


◇まとめ

このように、公的医療保険制度により、病気やケガ等のハプニングによる支出から、私たちは守られて生活しています。

しかしながら、公的医療保険制度では医療費の負担は軽減できるものの、医療費以外の出費というものはどうしても発生します。これには別途備える必要があります。

医療費以外の出費としてよく挙げられるのが以下の内容です。

入院時の食事代・入院時の差額ベッド費用・入退院時の交通費・入院時の諸費用…etc,

例えば・・・≪ 入院時の食事代2024年6月1日から入院時の食事代が値上がりし1食460円→490円になります。

◎1食490円 ◎1日1,470円

長期入院すると…

1ヵ月(30日)  44,100円

3ヵ月(90日)  132,300円

6ヵ月(180日)  264,600円

預貯金等以外でそれらに備えるために必要なのが「民間の医療保険」になります。

当社HPでもお客様からのお声として「個室でなきゃダメな理由」をご紹介しております。

是非ご覧ください。

「個室でなきゃダメな理由」 (jickyushu.com)

~急病で10日間入院。仕事の電話対応が必須だったYさんの感想です~

 

補償内容やご契約に関してご相談がございましたら、ジェイアイシー九州へお問合せください。

【参照】

国厚生労働省 国民健康保険制度 (mhlw.go.jp)

日本医師会 世界に誇れる日本の医療保険制度 日本と諸外国の医療水準と医療費 (med.or.jp)

 

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