こんにちは、ジェイアイシー九州です。
定期的に障がいのある方々のご家族や福祉に携わる皆さまにお役立ていただける内容をテーマに情報をお伝えしております。
前回のコラムでは「自動車の安全運転と関連法令の基礎」をテーマにご案内させていただきました。
今回のテーマは「自転車の安全運転や条例」についてです。
シェアリングサービスなども広まり、便利な交通手段である自転車ですが、利用方法によっては大きな事故を引き起こす可能性もございます。ここでは自転車の安全利用について、みなさまにご紹介いたします。
🚲自転車の定義
自転車は、ペダル又はハンド・クランク(手で回すペダル)を用い、かつ、 人の力により運転する二輪以上の車であり(法第2条第1項第11号の2)、 法上「軽車両」と位置付けられ、自動車と同じ「車両」の一種です。このように、自転車は「車」であるという意識を持つことが大切です。
🚨自転車の交通違反の現状

(出典:警察庁「自転車を安全・安心に利用するためにー自転車への交通反則通告制度(青切符)の導入ー【自転車ルールブック】令和7年9月 P.9)
自転車の交通違反の検挙件数は年々増加傾向にあります。また、令和6年中に発生した自転車乗用中の死亡・重傷事故のうち、約4分の3は自転車側にも法令違反がありました(警察庁発表)。こうした状況を踏まえ、迅速な処理を可能としつつ、悪質・危険な交通違反に対する実効性のある責任追及が求められました。
そこで、2026年4月より自転車にも交通反則通告制度(通称:青切符制度)が導入されることになりました。
🪪「青切符制度」とは
対象
16歳以上の者が行った自転車の反則行為(信号無視や一時不停止など、警察官が実際に見て、明らかに違反行為を行ったと判断できるもの)が対象です。
処理方法
警察官から違反者に反則行為などが記載された「青切符」と、反則金の納付時に持参する「納付書」が交付されます。反則金を納めることで処理が終了し、刑事手続きには移行しないため、前科がつきません。
注:16歳未満の違反者は、青切符交付ではなく、原則として指導警告による違反処理となります。

それでは、自転車の交通違反による検挙数の増加や、自転車側の法令違反等の過失による死亡・重傷事故の発生などが深刻な問題となる中で、自転車を使用することによって事故を発生させたり、反則金を課せられたりすることがないようにするためには、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか?
💡自転車を安全に使用するために
内閣府が制定した「自転車安全利用五則」は、自転車を安全に利用するための基本的な原則がまとめられています。
①車道が原則、左側を通行/歩道は例外、歩行者を優先
②交差点では信号と一時停止を守って、安全確認
③夜間はライトを点灯
④飲酒運転は禁止
⑤ヘルメットを着用
この他にも、夜間や冬季は反射テープや上着の色で目立つ工夫をする、また自分が普段使っている道の標識や路面標示、信号などに注目して、そこではどのような事故の可能性があるかを考える、といったことも重要です。
このように、自転車を利用する人の意識や工夫で事故のリスクを軽減させられる可能性がありますが、障がいをお持ちの方にとっては個人の意識で事故を防ぐということが難しく、その障がいの特性によって、より危険性も高いといえます。ここでは、特に知的障がいをお持ちの方の交通リスクとその対策をご紹介いたします。
📣知的障がいをお持ちの方の交通リスク
・障害の特性による視野の狭さ、注意欠陥や衝動性により不用意に飛び出してしまう、通行中の人にぶつかる
・空間認知能力が低いため、周囲にあるものとの距離感を掴むのが難しく、物や人にぶつけたり、こけたりする
・保護者の方に言われたことをそのまま実行してしまう
「左右を見てね」→頭を左右に動かすだけ
「信号を確認してね」→信号“だけ”を注視してしまう など
⭐知的障がいをお持ちの方のリスク対策
・あらかじめ通行するルートを標識や交通量などから判断して決めておく(Googleマップのストリートビュー機能では写真で道路標識などを確認できるため、歩道走行ができる道などが調べられます)
・保護者と地域、学校で交通量の多い道路などの情報共有をしてもらう
・一般的なルールを教えるだけではなく、イメージトレーニングができるような視覚的な支援(写真、動画)を活用する
とはいえ、どんなに気を付けて対策をしていたとしても、事故というのは無くせないものです。それをふまえて、「転ばぬ先の杖」として保険に加入して備えることも大切です。
🎀自転車事故へ備える保険
国土交通省により、34都府県(2024年4月時点)において「自転車の運行によって人の生命または身体が害された場合における損害賠償を保障することができる保険」への加入が義務化されており、これに対応しているのが「個人賠償責任保険」です。
なかには自転車を使用する本人のケガや死亡も補償される「傷害保険」と「個人賠償責任保険」をセットにした自転車の保険商品もありますが、現在ご加入中の傷害保険、火災保険、自動車保険にすでに特約として「個人賠償責任保険」が付帯している場合もあります。
それぞれの保険で補償される内容が異なりますので、ご確認のうえ、「個人賠償責任保険」のご契約がない場合は加入のご検討をお願いいたします。
今回は自転車の安全運転や条例についてご紹介させていただきました。
自転車ドライバーが安全運転の意識を持ち、実践するとともに、自動車のドライバーや歩行者にも自転車の交通ルールについて知っていただき、お互いに配慮することで事故の防止につながると思います。改めて自転車の交通ルールを確認し、安全・安心な利用を心がけましょう!
私たちジェイアイシー九州では様々な事故やリスクに備える保険についてご提案しております。補償内容やご契約に関しましてご相談がございましたら、お気軽にジェイアイシー九州へお問い合わせください。
(参考)
警視庁交通局「自転車ルールブック」
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/bicycle/pdf/rulebook.pdf
国土交通省「自転車損害賠償責任保険等への加入促進について」
https://www.mlit.go.jp/road/bicycleuse/promotion/index.html
内閣府「自転車安全利用五則」
https://www8.cao.go.jp/koutu/kyouiku/pdf/r04_bicycle-chirashi.pdf
「冊子 障害児・者のための交通安全」
https://wawanowa.com/wp-content/uploads/2022/11/.pdf