こんにちは、ジェイアイシー九州です。
定期的に障がいのある方々のご家族や福祉に携わる皆さまにお役立ていただける内容をテーマに情報をお伝えしております。
前回のコラムでは「健康診断」をテーマにご案内させていただきました。
今回のテーマは「障がい者の進学」です。
障がいがあるお子さんのこれからにはどんな道が開けているのか、どんな進学先が選択できるのか、お子さんをお持ちのご両親なら必ず考えることかと思います。
近年は障がいのある・なしに捉われずに共生する社会の実現を目指す為「障がいのある子どもは原則特別支援学校に就学する」といった仕組みを改め、障がいや発達の程度、本人や保護者の意見、学校・地域の状況を踏まえて、総合的に進学先を判断できるようになってきています。
◇進学先小学校決定前スケジュール
※以下は福岡市における入学前スケジュールとなります
考えられる進学先小学校としては以下4つになります。
①通常の小学校
②通級指導教室
③特別支援学級
④特別支援学校 小学部
②の通級指導教室とは障がいの程度が比較的軽い児童を対象にした特別支援教育です。各教科等の指導は主として通常の学級で行いながら、1週間に1回程度、通級指導教室で個に応じた特別の指導を行います。「ことばの教室」や「きこえの教室」などの名称で呼ばれていたりもします。通級指導教室への送迎は保護者が行い、参観や面談も頻繁に実施されています。知的障がいに関しては通級指導教室の対象ではありません。
③の特別支援学級とは障がいによる学習上や生活上の困難を克服するために設置された学級です。通常の小学校や中学校の中の1クラスとして設けられています。福岡市においては1学級、児童・生徒数は8人。少人数学級においてきめ細やかな指導を受けることができます。児童・生徒の状況に応じて、通常学級の児童・生徒と交流及び共同学習を行ったりもしています。
④の特別支援学校では一人一人の障がいの状態に応じて、専門性の高い教職員による少人数学級において、基本的な日常生活の行動への支援を含んだ、きめ細やかな指導を受けることができます。重度の障がい児にも対応しています。基準は1学級、児童・生徒数は8人となっています。頻度は多くはないですが、地域によっては居住地域の学校と交流及び共同学習を行っています。
特別支援学級等から普通学級への転学、またその逆については、担任や連絡調整の役割を担う特別支援教育コーディネーターなどに相談します。学校側は本人や保護者の意向を十分に聞き、市町村教育委員会などと話し合いながら転学が望ましいかどうかを決めていきます。
中学生になる際に考えられる進学先は小学校の時と変わりはありませんが、一般的な全日制の高校に進学を希望されている場合には、特別支援学校や特別支援学級では内申点がつかない、もしくは低評価になってしまい、高校受験に不利になってしまうといったデメリットは考えられます。
◇一般的に考えられる小学校から高校卒業後までの進学先
特別支援学校 高等部は比較的障がいの重い生徒も多く在籍していて、授業は幅広い障がいの程度に合わせたものとなっています。特別支援学校 小学部~中学部を通して身に付けてきたことを深く定着させ、将来の生活に直接結びつく学習内容を提供する学校です。お子さんの「自立」を目標としています。
特別支援学校 高等部を卒業すると「高卒」ではなく「特別支援学校高等部卒」となります。
特別支援学校の高等部を卒業してから、大学へ進学することもできます。ただし知的障がい者の大学進学率は約0.4%と低いのが現状です。知的障がい者のみに限ってみると、特別支援学校 高等部卒業後に「就職」する人は約30%、「社会福祉施設などの利用」は約60%ということになっています。
引用元:文部科学省ホームページ 「特別支援教育資料」
特別支援教育資料(令和4年度):文部科学省 (mext.go.jp)
◇おわりに
障がいの程度、お子さんの将来への希望、保護者の方の意向によって進学先も様々です。早めに将来的なことまで考え、地域や学校も含め様々なところへ相談し、お子さんが適した道に進むことができることを私どもジェイアイシー九州一同、願っております。
今後も皆様のお役に立てるような情報を発信してまいります。
私どもジェイアイシー九州では、【知的障がい児者・自閉症児者のための生活サポート総合補償制度】にて、障がいのあるお子様ご自身のケガや病気・賠償事故に備えられる充実した補償をご用意しております。
補償内容やご契約に関しましてご相談がございましたら、お気軽にジェイアイシー九州へお問合せください。